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コラム

暑い時期の水分補給について

野瀬由佳(管理栄養士)

また今年も暑い夏がやってきましたね。この時期、登山に行く時にもっとも注意しなければならないのが水分補給です。毎年、テレビなどで水分補給の重要性が呼びかけられていますが、残念なことに毎年、数件の熱中症の報告があります。

安全に楽しく登山するためにも正しい水分補給の方法を知っておきましょう。

水分はどれくらいの量が必要?

人が1日に必要な水分量は2〜2.5リットルです。このうち、飲料水として必要な量は、1日に800〜1300mlです。しかし、登山などで大量に汗をかく場合は、それに見合った水分量を摂取することが必要です。

登山の場合、気温や高度によって必要な量は変わりますが、3〜4時間の登山では、夏場は最低1.5〜2リットルの飲料は用意していきましょう。登山の日に、朝と家に帰ってからの体重を測定し、朝より1%以上減っている人は、次回の登山はもう少し大目に飲むように心がけましょう。

いつ飲めばいいの?

まずは、登山前にコップ1杯の水分を補給しましょう。のどの渇きを感じた時にはすでに脱水しているので、登山中は、のどが渇く前に補給するのが理想です。

目安としては15〜20分ごとに200〜250mlの水分を補給しましょう。また、休憩したときには必ず飲むようにしましょう。

何を飲めばいいの?

1時間以上の登山では、水分だけではなく糖分や発汗によって失われた電解質を補うためにスポーツドリンクを用意していきましょう。市販のスポーツドリンクは体に素早く吸収できるように5〜6%の糖分を含んでいます。

そのため、スポーツドリンクの大量摂取は必要以上の糖分摂取の原因にもつながります。また、登山や運動中は体内の浸透圧が下がるため、2.5%前後の糖分を含む飲料の方が素早く吸収します。そこで、登山に行くときには、スポーツドリンクを2〜3倍に薄めて持っていく、1本はスポーツドリンク、もう1本は水にするなどの工夫をしましょう。

控えたい飲み物ってあるの?

アルコールは利尿作用があり、脱水の原因になるので控えましょう。カフェインも利尿作用があるのでコーヒーやお茶を好む人は気をつけましょう。登山中は麦茶などカフェインを含まないお茶にしましょう。

また、ジュースや炭酸飲料は、10〜20%の糖分を含んでいるため、吸収が悪くなっています。そのため、水分補給としては不向きです。また、大量の糖分摂取は食欲不振にもつながります。登山中は避けたほうがよいでしょう。

どのくらいの温度がよいの?

5〜8度前後(自動販売機で冷えた状態)が吸収がよいと言われますが、冷たい水分は胃に負担をかけ体調を崩す原因にもなります。そのため、あまり冷たすぎず15度以下で補給するとよいでしょう。

家での水分補給はどうしたらいいの?

まず、朝起きたらコップ1杯の水を飲みましょう。朝の血液はドロドロ。寝ている間に失った水分をまず補給しましょう。また、お風呂に入る前、あがった後の水分補給も忘れずに行いましょう。

炎天下での作業や運動でなければ、水分補給は水やお茶で十分です。ただし、カフェインを含む飲み物(緑茶、紅茶、コーヒーなど)は利尿作用があるので気をつけて補給しましょう。ジュースは、飲みたいと思ったときに飲んで構いませんが、水分補給と考えないようにしましょう。糖分が多いので飲みすぎると肥満や夏バテの原因につながることがあります。ジュースの好きな方は、1日1本までと本数の制限を決めて、それ以外は水などで補給していきましょう。

普段の水分摂取は、なるべく常温のものを少しずつ口に含みゆっくりと噛むように飲みましょう。冷たい飲み物ばかり飲んでいると胃に負担をかけ夏ばての原因にもつながりますので温かい白湯などで疲れた胃をゆっくり休め快適な夏を過ごしていきましょう。